ボディリコンポジションとは?筋肉を増やしながら脂肪を減らす方法を科学的に解説

筋トレ

筋トレを始めると、多くの人が一度はこんな疑問を持つのではないでしょうか。

「筋肉を増やしたいけど、脂肪は増やしたくない」

「減量すると筋肉まで落ちそうで不安」

一般的なボディメイクでは、

  • 筋肉を増やすための増量期
  • 脂肪を減らすための減量期

を分けて行う方法がよく知られています。

しかし、条件によっては筋肉を増やしながら脂肪を減らすことも可能です。

このような身体の変化を、

ボディリコンポジション(Body Recomposition)

と呼びます。

この記事では、ボディリコンポジションとは何なのか、誰に向いているのか、科学的根拠をもとに解説します。


ボディリコンポジションとは?

筋肉量を増やしながら体脂肪を減らすこと

ボディリコンポジションとは、身体の構成(Body Composition)を改善することを意味します。

簡単に言えば、

体重を大きく変えずに、脂肪を減らして筋肉を増やすこと

です。

例えば、

開始時:

  • 体重60kg
  • 体脂肪率20%
  • 脂肪12kg
  • 除脂肪体重48kg

数か月後:

  • 体重60kg
  • 体脂肪率15%
  • 脂肪9kg
  • 除脂肪体重51kg

このように体重が変わらなくても、身体の中身は大きく変化する可能性があります。


筋肉を増やしながら脂肪を減らすことは可能なのか?

結論:可能。ただし条件があります

以前は、

「筋肉を増やすにはカロリーを増やす必要がある」

「脂肪を減らすにはカロリーを減らす必要がある」

という考え方が一般的でした。

しかし現在では、適切な条件がそろえば、エネルギー不足の状態でも筋肉量を増やせることが研究で示されています。

特に起こりやすいのは、

  • 筋トレ初心者
  • 筋トレを再開した人
  • 体脂肪率が高めの人
  • 十分なタンパク質を摂取している人

です。


ボディリコンポジションが起こりやすい人

筋トレ初心者

筋トレを始めたばかりの時期は、身体がトレーニング刺激に強く反応します。

この時期はいわゆる「初心者ボーナス」と呼ばれ、筋肉が成長しやすい期間です。

まだ筋肉量が少ない初心者ほど、脂肪を減らしながら筋肉を増やす変化が起こりやすくなります。


体脂肪率が高めの人

脂肪は身体に蓄えられたエネルギー源です。

そのため、十分な脂肪がある状態では、カロリーを少し抑えながらでも筋肉を作る環境を作りやすくなります。


久しぶりに筋トレを再開した人

一度ついた筋肉が失われた場合、再びトレーニングを始めることで比較的早く筋肉が戻ることがあります。

これは「マッスルメモリー」と呼ばれる現象です。


ボディリコンポジションを成功させる方法

摂取カロリーは維持〜軽い赤字にする

ボディリコンポジションでは、極端な食事制限はおすすめできません。

目安としては、

  • 維持カロリー
  • または維持カロリーから10〜20%程度減らす

程度から始めます。

大きなカロリー不足を作ると、筋肉の成長が難しくなります。


タンパク質を十分に摂取する

筋肉を作る材料となるタンパク質は非常に重要です。

筋トレをしている人の場合、

体重1kgあたり約1.6〜2.2g

程度が一つの目安になります。

例えば体重60kgなら、

約95〜130g

程度です。


筋トレの強度を維持する

食事だけでは筋肉は増えません。

身体に、

「この筋肉は必要」

と伝えるために、筋力トレーニングが必要です。

特に重要なのは、

  • 重量を少しずつ伸ばす
  • 正しいフォームで刺激する
  • 継続する

ことです。


睡眠と回復を大切にする

筋肉はトレーニング中ではなく、休息中に成長します。

睡眠不足や疲労の蓄積は、筋トレの質低下につながります。


ボディリコンポジションの科学的根拠

高タンパク質+筋トレで脂肪減少と筋肉増加が起こった研究

Longlandら(2016)の研究では、エネルギー不足の状態でも、高タンパク質食と筋力トレーニングを組み合わせることで、除脂肪量を増加させながら脂肪量を減少させる結果が報告されています。

研究では、

  • カロリー制限
  • 高タンパク質摂取
  • 筋力トレーニング

を組み合わせたグループで、身体組成の改善が確認されました。

参考:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26817506/


増量期と減量期、どちらを選ぶべき?

体脂肪率が高い場合

ボディリコンポジションを狙いやすいです。通常は筋肉をつけるためにはカロリーをプラスに持っていく必要がありますが、体に十分カロリーが蓄えられているため軽いマイナスカロリーでも問題なく筋肉がついていくでしょう。しかしPFCバランスは大事に。詳しくは減量期の項目で。


細身で筋肉量が少ない場合

わたしももともとここに当てはまっていたのですが、まず増量期に入るのがおすすめです。

十分食べたと思っても意外と足りてないことも多々あるため、”あすけん”などのカロリー計算アプリを駆使しながら十分なカロリーとタンパク質を確保し、筋肉を増やすことを優先します。詳しくは増量期の項目で。


筋トレ初心者の場合

ボディリコンポジションを狙いやすい時期です。

無理に増量や減量を分けず、

  • 適切な食事
  • 高タンパク質
  • 継続的な筋トレ

を行うことで身体の変化を期待できます。


ボディリコンポジションでよくある勘違い

「ずっと筋肉を増やしながら脂肪を減らせる?」

これは難しいです。

初心者の時期は変化が起こりやすいですが、筋肉量が増えてくるほど筋肉を増やす難易度は上がります。

そのため、ある程度身体ができてきたら、

  • 増量期
  • 減量期

を使い分けることも重要になります。


「体重が減らないから失敗?」

体重だけでは判断できません。

脂肪が減って筋肉が増えている場合、体重はほとんど変わらないこともあります。

見るべきポイントは、

  • 鏡での見た目
  • ウエストサイズ
  • 筋トレ重量
  • 体脂肪率

などです。


まとめ

ボディリコンポジションとは、

筋肉を増やしながら脂肪を減らし、身体の中身を改善していく方法

です。

特に、

  • 筋トレ初心者
  • 体脂肪率が高めの人
  • トレーニングを再開した人

には効果が期待できます。

ただし、魔法の方法ではありません。

最も重要なのは、

  • 継続的な筋トレ
  • 十分なタンパク質
  • 適切なカロリー管理

という基本を積み重ねることです。

理想の身体作りは、短期間で完成するものではありません。

少しずつ身体の変化を確認しながら、自分に合った方法を選んでいきましょう。


参考文献

Longland TM, et al. Higher compared with lower dietary protein during an energy deficit combined with intense exercise promotes greater lean mass gain and fat mass loss.

Higher compared with lower dietary protein during an energy deficit combined with intense exercise promotes greater lean mass gain and fat mass loss: a randomized trial – PubMed
Our results showed that, during a marked energy deficit, consumption of a diet containing 2.4 g protein ツキ kg(-1) ツキ d(-…

身体を鍛え、道具を磨き、人生を冒険する。

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